第101回 『 孝太郎だより 』 令和 6年 9月吉日 討議資料
鴻巣市議会議員の金澤孝太郎です。決算と財政について、地方自治体は、限られた特定財源の効果的で効率的な活用と、新たな財源の確保などが、安定した財政運営において必要で
あると思いますし、またそのように努めなければならないと考えます。さらに、地域経済を守るため、地方創生交付金や基金を最大限に活用した
様々な事業を迅速かつ効果的に展開する必要があります。私は持続可能な都市の実現に向け「安全・安心で誰もが主役になれる、人輝くまちづくり」・「住んで良かった鴻巣へ、健康で
にぎわいと活力のあるまちづくり」を政治信条とし、日々議員活動を行っております。今後も皆様のご支援、ご鞭撻を宜しくお願い申し上げます。
◎ 議 会 報 告
●令和5年度鴻巣市決算認定 :令和5年度は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へと移行し、社会経済活動が正常化へと向かう中、物価高騰による大きな影響を受けた市民や事業者への支援策を積極的に実施しました。また、「市民と歩む 新しい鴻巣」を基本姿勢とし、鴻巣市の持続的な発展に向け、施政方針に掲げた重点事業や主要事業をはじめ各種事業の着実な進捗を図りました。
○令和5度決算状況 :一般会計と特別会計を合わせた予算現額は697億4552万円です。一般会計の当初予算額393億3000万円に対し最終予算額は432億9916万円。 歳入決算額は434億1326万円前年度比1、1%の減少、歳出決算額は411億7542万円前年度比0,9%の減少となりました。
6つの特別会計は、歳入決算額が245億6923万円、歳出決算額が236億7667万円となり、一般会計から各会計への繰出金の総額は38億5587万円 前年度比0,2%の増加となりました。一般会計の実質収支額は19億9756万円となり、単年度収支額は1億6119万円の赤字です。
○自主財源と一般財源の動向 :歳入総額のうち市税や使用料等 市が自主的に収入し得る自主財源は、201億1517万円、前年度比0,2%の増加で、歳入総額に対する自主財源の割合は、46.3%で前年度比0.5ポイントの増加です。また市が自主的に使途が決められる一般財源は、317億9402万円で、前年度比1.7%の増加、歳入総額に対する一般財源の割合は73.2%となりました。
○市債(借入)の状況 :令和5年度末市債残高は374億4630万円(うち一般会計374億4630万円)で、前年度比33億6700万円の減額となりました。そのうち、合併時から発行した合併特例債は、令和2年度で発行可能額の354億1960万円全額の発行を完了し、令和5年度末現在高は137億1178万円に減少しています。
○基金残高の状況 :市の預貯金である令和5年度末基金残高は105億1580万円となり、前年度比5億5841万円の減額です。健全な財政運営に必要な財政調整基金残高は、32億2029万円で、標準財政規模から見た適正規模を維持しています。
●令和6年度補正予算(第4号)は、4億6920万円の追加で補正後の予算総額は424億5894万円となります。歳入は、定額減税減収補填特例交付金・住宅借入金等特別税額控除減収補填特例交付金・子ども子育て支援交付金等であり。歳出は、通学路安全対策工事費・コロナワクチン等予防接種健康被害給付金・地域スポーツクラブ活動運営委託料・私道舗装等整備事業補助金等を予算化しました。
●川里地域の住居表示の変更 :「町の区域を新たに画すること」について、広田中央特定土地区画整理事業の整備で、町名を「広田中央一丁目」及び「広田中央ニ丁目」になります
●川里地域小中一貫教育校の整備 教育委員会では、川里中学校と屈巣・共和・広田3小学校を統合するための義務教育学校の基本構想・基本計画を策定公表しています。今後地域住民の皆様と共に令和13年度開校にむけての準備を行っていきます。
●コミュニティバス「フラワー号」の更新 :車両の老朽化により、小型ノンスッテプバス1台を2434万円の随意契約を南関東日野自動車(株)と締結しました。
●鴻巣市立小谷小学校の跡地利活用 :現在川里ふるさと館内にある「教育支援センター」を令和7年下半期に移転・運用開始の予定です。
●金澤孝太郎の討論
議案第82号 「令和5年度鴻巣市一般会計決算認定」の賛成討論
本市においても、人口減少・少子高齢化の進行、急激な気温の上昇や巨大地震の警告等自然災害や環境問題等への対応、インフラの老朽化対策、物価高騰により深刻な影響を受けて
いる市民や事業者への支援等、多様化する市民サービスや地域課題の複雑化等の課題に直面しており、これらに対応したまちづくりを推進していく必要があると考えます。
並木市長は令和5年度の予算編成にあたっては、「市民と歩む新しい鴻巣」を基本姿勢とし「未来への投資で活力をつくる」、「地域・市・県・国を経験でつなぐ」、「くらしの安全を全力で
まもる」の3つの方針に基づく公約事業の推進と継続的な重点事業を推進すると述べておりました。
令和5年度の鴻巣市一般会計決算は、歳入が434億1326万円 前年度比 1.1%の減少、歳出が411億7542万円 前年度比0.9%の減少となっております。
財政面では、財政健全化判断比率4項目 実質赤字比率・連結実質赤字比率・実質公債費比率・将来負担比率については、全て早期健全化基準を下回っておりますが、財政の弾力を
表す経常収支比率は、95.5%であり財政状況の硬直化が進んでいると考えられます。
市政運営での主な事業では、物価高騰による生活支援として、経済効果が波及する「こうのす空・花クーポン券事業や「水道基本料金2か月分免除」や子育て世帯への「小中学校給食
費等の保護者負担軽減事業」「子育て世帯生活支援特別給付金支給事業」を推進し、「住民税非課税世帯への給付金支給事業」や「住宅等の防犯対策」・「自転車乗車用ヘルメット購
入」に対する補助等を実施してきました。新型コロナウイルス感染症の影響は軽視できず、エネルギーや食料品等の物価高騰など、社会情勢は不安定な状況にありますが、本決算は、
物価高騰への対応、子ども・子育て支援強化、防災・減災等、市民の皆さんの暮らしを支えるための事業を計画的に実施していると思慮いたします。
今後も国・県の交付金等を活用し、効率的な行政運営と財源の確保に努め、市民サービスの向上に努めることを期待し、議案82号 「令和5年度鴻巣市一般会計決算認定につい
て」賛成いたします。
鴻巣市議会議員 かなざわ孝太郎